常世国往還記

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私ではなく、蠅が

2004/08/09(月) 17:13:37



悪魔に食われろ青尾蝿(book)
ジョン・F・バーディン著(1948年) 浅羽莢子訳
翔泳社 1999年
今日は待ちに待った退院の日。
優しい夫との生活や、ハープシコード奏者としてのキャリアの再開に胸を躍らせるエレン。しかし、二年ぶりのなつかしい我が家はどこかしっくり来ず、夫の態度もなぜかぎこちない。おまけにハープシコードの鍵が見つからない!
他人の生活に入り込んだような居心地の悪さは、長期入院のせいだけだろうか、それとも。
憂鬱なエレンの目の前に、だしぬけに死んだはずの男が現れた。
「どうして?! あんたはあたしが殺したはず……」


死を呼ぶペルシュロン」のバーディン作品。

この、またまた変なタイトルは、アメリカの古い俗謡から取ったもの。「ペルシュロン」は、ちょっとフロイト説が生煮えかなと思うところもありましたが、こちらはもう、全編が女主人公視点による完全な小説世界です。

主観と客観がないまぜの、混沌とした場面の連続、記憶の混乱による時間の逆行。
夢なのか現実なのか、真実はどこにあるのか、エレンにわからないことは当然読者にもわかりません。最後の出来事さえ、ほんとうに起こったことなのか、「格子」にまつわる恐怖の夢語りの一部なのか、知りようがないのです。

ミステリのようで、ミステリではありません。謎は解けません。
最後までただひたすら、エレンの息詰まるような恐怖、哀しみ、孤独に、ともにもがき苦しみます。

作中人物の持ち歌にすぎないかと思われた「青尾蠅」の歌も、後半きっちりと物語の主要素として嵌め込まれているのが見事です。


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