常世国往還記

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知らなければよかった

2004/07/23(金) 23:15:33



囁く谺(book)
ミネット ウォルターズ著(1997) 成川 裕子訳 東京創元社(創元推理文庫)2002年
大衆紙の記者マイケルは、豪邸のガレージで餓死したホームレスのビリー・ブレイクに興味を持ち、屋敷の持ち主であるパウエル夫人にインタビューを申し込んだ。
浮浪者に勝手に敷地に入り込まれ、しかもそこで死なれるなんて、住人にとっては迷惑で不愉快な災難。興味本位の取材など断るのが当然と思われたが、意外にも夫人は快諾する。彼女は死んだ男に非常に関心を持っており、事件のことを是非伝えたいと言うのだ。
彼女が死んだ男と死の理由について、これほど執着するのは何故なのか。もしや彼女の行方不明の夫に関係があるのだろうか?




金持ちの屋敷で発見された身元不明の死体、行方不明の夫とくれば、「氷の家」 そっくり。ただし今度は氷室ではなく冷蔵庫でしたが(笑)。ちなみに「氷」の登場人物だった女性ジャーナリスト、アン・カトレルもチョイ出演してます。
そして、女三人組の物語だった 「氷の家」 とこれも対になるかのように、今度は男三人組が狂言回し?の役を演じます。

でも、しっとりと美しくミステリアスだった 「氷の家」 の熟女たちに比べ、男だとどうしてこうなっちゃうんでしょう。
主人公のバツ2男をはじめ、プーのティーンエイジャー、マザコンオタクの引きこもり野郎、年齢も性格も趣味もバラバラのダメダメトリオがドタバタコメディーを繰り広げます。

事件そのものは暗く (そして臭く)、犯人の性格 ・ 動機も含めて救いの無い話。しかも良く似た二つの事件を並行して追うという、例によって非常に複雑な展開で、二つの事件が同じものなのか、違うものなのか、誰と誰がどちらの事件に関わっているのか、謎が謎を呼んでギリギリ最後までわけがわかりません。

メインの悲劇が深刻化していく一方で、男どもはどんどんおかしな関係にはまってゆきます。
老賢者といった雰囲気の弁護士、妖精パックのように気まぐれで自由なテリー、一風変わったマイケルのお母様などなど、脇役がいい味を出しているので、こちらは笑ったり考え込んだりしんみりしたりと忙しく、悲惨・ハートウォーミング・抱腹絶倒と、エンタテインメントの要素がすべて揃ったたまらん小説です。


登場人物はみんな嘘吐き。嘘は自分を狭く、暗い場所へ追い込んでしまう。
しかし、それじゃあ正直であればいいかというと、確かに本人にとっては解放でも、周囲にとってはまた別の問題です。

とりあえず、ラストは 「頑張れ、マイケル!」 ってことで。



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