常世国往還記

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運の無い人生

2004/07/14(水) 16:37:42


シャッターアイランド


シャッター・アイランド(book)
デニス・ルヘイン著 加賀山卓朗訳 
早川書房(ハヤカワ・ノヴェルズ) 2003年


この作家のテーマは「不運」です。
ミスティック・リバー」は、徹底して運の悪い男の話ですが、今回もまた、不運のかたまりのような経歴の男が登場します。

船に弱いのに漁師の家に生まれてしまったテディ。ちょうど将来を決定する時期に第二次世界大戦が勃発し、暗号解読の才能を認められて情報部に配属されるも、大切な情報を読み間違えて、一部隊が全滅。終戦時はダッハウに派遣され、この世の地獄を目撃、さらに収容所で働くドイツ兵の虐殺に加わるはめになり、精神的にズタズタになって退役。軍隊経験を生かして連邦保安官となるが、戦争ノイローゼで酒に溺れ、結婚生活の危機のさなか、アパートの火事で妻が焼死する。
もはや生ける屍のようなテディの次の派遣先は、孤島の医療刑務所。凶暴性のある精神病患者が脱走し、行方不明になったのだ。脱出不可能で、隠れ場所も無い絶海の孤島なのに、患者の行方は杳としてつかめず、病院関係者はなぜか非協力的で、捜査は思うように進まない。おまけに島は大嵐に襲われ、本土とのつながりを絶たれて、テディと相棒のチャックは島に閉じ込められてしまう。




どうしてこんなに主人公を苛めるのでしょう。創作した人物の不幸をネタに、作者自身はけっこう運のいい人生をつかんでいるわけですから、なんだか割り切れませんね。
最後まで救いは無く、後味の悪い小説です。
「衝撃のラスト」とやらは袋綴じですが、そこまでする意味があるかどうか。
暗号が少し単純すぎました。ヒントが多いので、すぐに分かってしまいます。ミステリとしてはもう一息。精神病の認識にもちょっと問題があるような気がします。
ただし、描写力は相変わらずすばらしく、陰鬱な雰囲気をうまく盛り上げています。

完膚なきまで運命に打ちのめされているテディはもちろんのこと、まわりの人々も状況に対して全く無力です。
とにかく、暗く、情けなく、どうにもならない話が読みたければどうぞ。

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読んだ本TB:0CM:0
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