常世国往還記

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死にゆく男

2004/06/23(水) 16:55:24



めぐりあう時間たち(book)
マイケル・カニンガム著 高橋和久訳 集英社 2003年
映画の予告などから、女の人の話なのかと思いましたが、意外にも男女混合でした。

小説「ダロウェイ夫人」をめぐって、ヴァージニア・ウルフ (作者・戦前) ローラ (読者・戦後) クラリッサ (=ダロウェイ夫人・現代) の、ある短い期間の「意識の流れ」を追った物語。
その一部は、自身をウルフ女史に擬する詩人リチャードの何とか賞(忘れた)受賞作であり、また、別の一部、あるいは物語全体が、エイズで死に瀕する彼の回想でもあるという、複雑な構造の小説です。




普通の小説なら主人公であるべきリチャードは存在感が薄く、一方で、彼の眼差しが向けられる三人の女性に強いスポットが当たっている、つまり中心部が暗く、周辺がくっきりしていて、最後になるまで誰の話なんだかよくわからない、奇妙な小説でもあります。

特異な構成だけでなく、ウルフの文体模倣 (翻訳だからよくわからないけど多分) があったり、色んな点でプロ作家の面目躍如です。
しかし、ウルフの文体が彼女の異常な精神状態 (病的に弱った自我) に発する必然らしいのに比べ、この作者は主人公?リチャードの精神状態の反映として、つまり純粋にテクニックとして用いているので、確かに凄い才気は感じるものの、あまりに技巧的な感じがぬぐえません。

それに元気な女対弱い男という塗り分けは、ひと昔かふた昔前ならともかく、今となっては新味の無いステレオタイプではないでしょうか。私は女ですが、今更こういうものを読んでも大して嬉しくありません。

どうせなら、女性の解放・繁栄というおなじみのテーマでなく、ウルフという女性に強い共感を持つ男性リチャードを生かす方向であれば、新しい視点で良かったのにと思います。


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