常世国往還記

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終わりなき負債 (book)

2004/06/09(水) 19:16:17



終わりなき負債
C・S・フォレスター著 村上和久訳
小学館 2004年

金遣いがだらしなくて借金苦のマーブル家に、或る夜身寄りを無くした甥がひょっこり訪ねてくる。オーストラリアで死んだ両親の財産を相続したばかりの、リッチで世間知らずで無防備な甥っ子の登場に、マーブル氏の欲望は膨れ上がり、爆発する。
しかし、甥から巻き上げた小金を手にしたとたん、はるかに低リスクで、しかも比べ物にならないくらいの金儲けの種が舞い込み、マーブルは、浪費癖も追いつかないほどの億万長者に成り上がる。

念願かなって借金取りから追われる日々は終わった、が、マーブルは金では贖いきれない負債で、古い借家に縛り付けられていた。
金まみれの生活、家庭崩壊、酒に溺れる毎日。しかし、どれほど苦悩してもマーブル氏の負債が完済される日は来ない。


原著1926年刊行。犯罪小説の古典という位置づけのようです。
あとがきにもあるように、パトリシア・ハイスミスの先駆といえる作品。当時としては意欲作だと思うけれど、「罪と罰」に比較するのは、ちょっと大げさでは。マーブル一家のラプソディは、やはりエンタテインメントの域を出ないように思います。



単純に比べるなら、ハイスミス作品との違いは、主人公である悪党のキャラクター。
ハイスミス創出の、複雑で不可解で、一種独特の魅力ある主人公に対して、フォレスターのヘタレな小悪党には、嫌悪と不快感を感じるだけで、全く感情移入できない。主人公のみならず、被害者を含む登場人物全員がしようもない人間ばかり。

読んでいて楽しくない! ハラハラしない! 

犯罪者が幸福になることはあり得ないという予定調和は、正しくて安心だし、時代性から考えても仕方ないかと思うけれど、それにしては、こいつだけ何でいい思いをするんだ、と、あまり納得の行かないラスト。イマイチでした。

フォレスターを読むのはこれが初めてです。
海軍物で名をなした作家で、このような犯罪小説はむしろ例外のようですね。
今回、話自体は私の好みではなかったけれど、人物などの描写力は鋭いと思いました。他の作品の中に好きなものが見つかるかもしれません。未訳のノンフィクションに、なかなか面白そうなタイトルがあるのですが。





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