常世国往還記

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他者の痛み

2006/07/20(木) 21:31:40

災厄の天使(book)
posted with amazlet on 06.07.19
ロシェル・メジャー クリッヒ 高橋 裕子訳
東京創元社 (1998/11)


ユダヤ人弁護士バリー・ルイス宅の扉に、旧約聖書を引用した殺人予告ともとれる落書きがあった。彼は現在、事もあろうにネオ・ナチの“表現の自由”をめぐって、ユダヤ人団体と係争中。同胞たちから何かと非難されている最中だったので、この件も一連のいやがらせの一つと思われた。
通報を受けて現場に派遣されたのは、殺人課の女性刑事ジェシー。「殺人があったわけでもないのに、こんなイタズラ程度の事件になんで私が?!」上司のパワハラにおかんむりの彼女だが、捜査を進める過程で、ユダヤ文化とホロコーストの残した傷についての理解を深め、ホロコースト否定論者の主張に憤りをおぼえるようになっていく。
しかし、“法のもとの平等”によって活動を保障されたネオ・ナチ団体はデモを決行、妨害に入ったユダヤ人たちとの小競り合いで、遂に犠牲者が出てしまう。いよいよ窮地に陥る“裏切り者”のルイス弁護士。一方、ジェシーは彼女自身のルーツにひそむ謎に突き当たった。


社会派ミステリです。著者の執筆動機も意義もよく理解できるのですが、しかしやはり、ミステリとしては失敗でしょう。
ネオナチ対ユダヤ人、という時点で、ほぼネタバレ状態。あまりにも善玉悪玉がハッキリしすぎています。
ユダヤ系の人々がホロコーストで受けた心の傷と、トラウマの反復も、さもあろうとは思うけれど、すべてのユダヤ人が心を病んでいるような書きかたは、かえって問題があるのではないでしょうか。
また、ルイス弁護士の行動も、ホロコースト二世のトラウマと関係するのでしょうが、その辺の事情がうまく描けていないために、頑固で反抗的で青臭いティーンエイジャーみたいに見えてしまい、感情移入できないのは、物語の展開上、非常なマイナスです。
意欲的なテーマを扱った作品だけに、残念な気がします。


↓すごくイヤーなお話ですが、同じような題材を扱った小説としては、こちらのキング作品のほうがずっと面白いし、説得力があります。

  ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編(book) スティーヴン キング

これだけだとあんまりなので、「ショーシャンクの空に」の原作「刑務所のリタ・ヘイワース」(短編)を同時収録してあります。



 
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