常世国往還記

本と映画のノート



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日の盛り

2006/07/18(火) 21:16:24

それゆけ、ジーヴス
P.G. ウッドハウス 森村 たまき訳
国書刊行会 (2005/10)


ノンキでお気楽な、イギリスの独身貴族バーティーと、折り目正しい執事の鑑ジーヴス。デコボコ主従の周囲に起こる騒動を描いた、落語的ユーモア短編シリーズ。
毎回バーティーたちが巻き込まれるばかげたトラブルを、ジーヴスが抱腹絶倒のアイデアで鮮やかに解決してゆきます。バーティーと、文語なら候文みたいな、むやみに堅苦しいジーヴスの軽妙な掛け合いが絶品。
一話の長さもほどほど、肩の凝らない軽い読み物で、旅先の気楽な読書にお勧めです。


ジーヴス登場: バーティーとジーヴスのなれそめ編。バーティーは婚約者フローレンス嬢の強硬な頼みで、心ならずも泥棒の真似事をさせられ、現場を見られて大ピンチ。新入りの執事ジーヴスの機転で、辛くもその場を逃れたが…。

コーキーの芸術家稼業: 第二話以降は、主にバーティー渡米中のエピソードです。
バーティーの遊び仲間の一人、画家志望のコーキーは、目下叔父に養われているフリーター漫画家。可愛いコーラスガールのミュリエルと結婚したいが、頑固者の叔父さんは認めてくれそうもない。相談を持ちかけられたバーティーは、ジーヴスの頭脳を借りて一計を案じます。ところが事態は意外な展開を見せ…。

ジーヴスと招かれざる客: バーティーの保護者にして最強の支配者、おそるべきアガサ伯母さんの友人、レディー・マルバーンが、息子を伴って、突然ニューヨークのバーティー宅に登場。伯母さんの同類で、万事強引なマルバーン夫人は、一方的に“内気で引っ込み思案のモッティーちゃん(23)”の面倒をみるよう言いつけ、息子を残して随筆の取材旅行に出かけてしまった。ところが、母親の前では借りてきた猫のようだったモッティーは、とんだ食わせ者で、バーティーもあきれるほどの連日の御乱行が、遂に警察沙汰にまで発展して…。

ジーヴスとケチンボ公爵: アメリカで立派にやっている、という触れ込みで貴族の伯父上から仕送りを受けているビッキーは、突然伯父がやってきて大慌て。実は彼は全く仕事などしておらず、仕送りだけを当てにして、毎日遊び暮らしていたのだ。こんなことがバレたら、怒られるばかりか、ドケチの伯父さんは仕送りを止めてしまう! 何とかしてくれバーティー! というわけで、バーティーは自分のフラットを、一時的にビッキーに貸してやることにしたのですが…。

伯母さんとものぐさ詩人: ロッキーは、アグレッシブな作品で知られる売れっ子の詩人。バーティーの友人の中では、親や親類の世話にならずに自活している例外的な存在だ。しかし彼の実態は、作品のムードとはまる逆の、超ものぐさ太郎。一と月に三日だけ働き、あとはほとんど寝て暮らす、インドア派のひきこもりなのだった。そんな彼のもとに、イギリスで暮らす病身の伯母から手紙が届いた。外出できない自分にかわって、あこがれの大都会ニューヨークのイケイケ生活を体験し、その様子を手紙で知らせてほしいという。「人ごみが大の苦手のオレが、そんなことしたら死んじまう!」かといって、将来たんまり遺産を残してくれそうな、資産家の伯母さんを失望させたくはない。というわけで、情報通のジーヴスが、彼に代わってニューヨーク・ホットスポットレポートを作成することになり…。

旧友ビッフィーのおかしな事件: 忘れんぼで方向音痴のビッフィーは、旅行中の船上で運命の女性と恋に落ち、結婚の約束を交わした喜びも束の間、船を下りたとたんに彼女を見失ってしまう。帰国後、彼は失意のあまり自棄になって、とんでもない女性と婚約を。「彼女だけはやめろ! この縁談、なんとか壊さなくちゃ」友達の不幸を見過ごすことのできないバーティーは、いつものように一肌脱ごうと決意。ところが、頼みのジーヴスは、今回に限って何故か冷たい。どうしたんだジーヴス? バカの相手をすることに疲れちゃったのか?

刑の代替はこれを認めない: 酔っ払ったバーティーのイタズラで、気の毒なシッピーは拘禁刑をくらってしまった。この不名誉もさることながら、刑期中、かれはよんどころない事情から、ケンブリッジのプリングル家にどうしても滞在する必要があったのだ。責任を感じたバーティーは、ジーヴスの入れ知恵で、シッピーになりすましてプリングル家に向かう。ところが、プリングル一家は予想以上に手ごわい相手で、バーティーは更なるトラブルに巻き込まれてしまう。

フレディーの仲直り大作戦: 最愛の婚約者から三行半を突きつけられたフレディー。バーティーは、その打ちしおれた哀れな様子を見捨てておけず、海辺の町へヴァカンスに誘う。と、なんたる偶然、彼を振ったエリザベスが近くに滞在しているではないか。二人の関係修復のため、バーティーは一芝居打つことにしたのだが…。

ビンゴ救援部隊: 女流作家のロージーと愛の巣を営むビンゴは、婦人雑誌に掲載予定の妻の原稿に大慌て。なんとそれは、二人の結婚生活を面白おかしく暴露したものだったのだ。こんな恥ずかしいシロモノが人目に触れるくらいなら、死んだほうがましだ! だが、ロージーは男のプライドについては全く理解を示してくれない。ビンゴに言いくるめられて、原稿抹殺に手を貸したバーティーは、案の定トラブルに巻き込まれて絶体絶命に。

バーティー考えを改める: ジーヴスを語り手とする一編。
単調な独身生活に飽いたバーティーに、「身を固めよ」という悪魔のささやきが。いけません旦那様。一時の気の迷いによる結婚は、常に不幸のもとでございます。ジーヴスは、主人の考えを改めさせるべく、荒療治を試みます。ジーヴスの策略にまんまとひっかかった哀れなバーティーは、七転八倒。




ニートのオンパレード。
バーティーならびに友人たちは、いずれも働かなくても生活できる結構なご身分。彼らは金持ちの親類の相続人または相続人候補で、伯父さん伯母さんから(贅沢なフラットを借り、執事が雇えるほどの)仕送りを受けて生活しているのです。領地経営をするでもなく、もちろん税金など払っている様子は皆無で、堂々とお暇なのらくら生活をエンジョイしています。うらやましいですね。
たまたまお財布係のヘソが曲がって、財政ピンチに陥っても、いきなり就職して自活しようなんて考える物好きはいません。まずはジーヴスに知恵を借りて相手のご機嫌を取り結ぶか、もしくはその辺に別のお財布が転がっていないか必死で探し回ります。働いたら負けですからね。

少子化が進んで、子無しのリッチな夫婦が増えると、この種の相続人需要が復活するかもしれません。お若い皆様、お金持ちの親戚は大事にいたしましょう。

それにしても、バーティーが述懐するとおり、こんなに優秀なジーヴスが、一執事に留まって、馬鹿旦那やアホな友達のためにせっかくの能力を空費しているなんて、現代から見ると、身分社会はまことに不可解かつ不合理です。

 
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