常世国往還記

本と映画のノート



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カテゴリー

最新の記事

過去ログ

ブログ検索

FC2ブログランキング

RSSフィード

プロフィール

かもめ

Author:かもめ
読書と映画の鑑賞記録。
日記もちょっとだけ。








ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

スポンサーサイト

--/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

あの頃、君がいて、謎があった

2006/06/22(木) 14:10:15

フランチェスコの暗号〈上〉
イアン コールドウェル ダスティン トマスン Ian Caldwell Dustin Thomason 柿沼 瑛子
新潮社 (2004/09)


ルネサンス期の奇書、「ヒュプネロトマキア・ポリフィリ」(れろれろ)の中に幾重にもはりめぐらされた謎。その魅力にとり憑かれた父とともに、子供の頃から解読に取り組んできたトム・サリヴァンは、自動車事故で父を失って以来、研究への熱意を失い、平凡な一学生として、かつて父も学んだ名門プリンストン大に籍を置くこととなった。
しかし、そこで彼を待っていたのは、トムの父に私淑していたというポール・ハリス。ヒュプネロトマキア解読に意欲をみなぎらせるポールは、トムを強引に引きずり込む。トムもまた、ポールの情熱に触れて、ふたたび謎解きにのめりこんでいくのだった。
ヒュプネロトマキア・ポリフィリを中心に、友情、親子愛、師弟関係、恋、反目、嫉妬など、さまざまな愛憎のからんだ青春の冒険が始まった。

小学校時代からの幼なじみという二人の合作。
書物の妖精みたいな薄幸のポール、不器用だが誠実な大男の医学生チャーリー、毛並みが良くてスマートで、万事ソツの無い実務家のギル、それぞれに魅力的なトムの寮友たちや、ラスプーチン教授など、きっと実在のモデルがあるでしょう。(ちなみに私はチャーリーのファンだ。)
お二人のお仲間は「あっ、これって彼だよねー」「うお、まさかこれ俺のこと?」なんて騒いでいるんじゃないかな。そんな内輪っぽい楽しい雰囲気にあふれています。
時々筆がすべって、くどくなるのはご愛敬。

全体的には青春小説です。ネルソン・デミルが「ウンベルト・エーコとダン・ブラウンとフィッツジェラルドを合わせたような」と評したそうですが、フィッツジェラルドの部分は、御用とお急ぎのミステリ・ファンには退屈でしょう。
学園ものという点では、ちょっと小峰 元と似たところがあるかな。たとえがしょぼいけど。
ただ、青春ものは青春ものでも、単なる教養小説でなく、父親の世代の話と重ね合わされていたり、暗号が人間関係の比喩だったり、またはその逆だったり、時間的にも絶えず回想と現在の間を行き来し、さまざまな企みに富んでいて(このへんがエーコ)、読み解きがいのある内容です。
ルネサンス期以前の西洋史は、おさらいしておいたほうがいいかも。特に文化史。高校世界史程度では、煙に巻かれます(巻かれた)。

舞台がプリンストン大ということで、歴史ある施設、デートスポット、学園行事や、伝統のイタズラ、寮生活のあれこれなど、さながらキャンパス案内の感もあり、留学予定の方には参考になるかもしれません。楽しそうですね。

「ダ・ヴィンチ・コード」のようなあざといエンタテインメント性はありませんが、殺人事件もからむし、後半にはちゃんと大立ち回りも用意されています。意外な人が活躍しますよ。オチも泣けました。

キリスト教がらみではないし、テーマがポピュラーじゃないので、「ダ・ヴィンチ・コード」に比べて日本ではぐっと地味な扱いですが、作品としてはこちらのほうが面白かったです。


 


スポンサーサイト
読んだ本TB:0CM:0
<< どこがいけない? ダ・ヴィンチ・コードホーム全記事一覧マダムと夫人 >>

コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://segrokamome1.blog27.fc2.com/tb.php/259-f5b12e5e

Copyright(C) 2006 常世国往還記 All Rights Reserved.
template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。