常世国往還記

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路地裏のネズミーランド

2006/02/26(日) 18:09:46

「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか

大塚 英志〔著〕 / 大沢 信亮〔著〕
角川書店 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。


共著ということになっていますが、資料提供や内容整理を大沢氏が担当、文責は主として大塚氏にあるとのことです。

「ジャパニメーション」というのは、「トトロ」や「もののけ姫」などで有名なジブリに代表される、今どきの和製アニメーション映画のことです。
ジブリ作品がアカデミー賞をとったのがきっかけで、その手のアニメ作品を、海外へ売り込もうという動きがあって、よせばいいのに政府が鳴り物入りで支援を始めた。でも、きっとそれ、失敗するよね、というのが本書の主張です。


第一部は、「ジャパニメーション」の拠ってきたる歴史のまとめ。
特に第二次大戦以前~戦中にかけて、日本のこども向けマンガが、ディズニーを始めとするハリウッド製アニメをどのように受容してきたか、表現手法の面から考察しているのが面白かったです。できれば索引がほしかったな。

第二次大戦後のことは大体見当がつきますが、戦前・戦中については復刻で読んだ「のらくろ」「タンクタンクロー」くらいしか知りませんでした。当時は、一種の国策によって、表面的には意外に豊かなマンガ文化が発展していたのですね。

ただ、ディズニーがそうであったように、サブカルチャー的な自由奔放さは、逆から見れば思想的な無節操でもあり、容易に権力に利用されてしまうと。
ドナルド・ダックを読む」という懐かしい書名が出てきました。これ、発禁本(チリの)だったんですか!(そんなことも知らずに読んでいたとは…) 抱腹絶倒の名著だったと記憶しております。興味のある方、例によって絶版のようですので、図書館でどうぞ。


大塚氏といえば、先日読んだ「『おたく』の精神史」の著者で、今やオタク研究の代表的存在のようですが、もとはといえば、オタク系雑誌の編集者兼漫画家、サブカルチャーの専門家です。

後半は、テーマが四分五裂して、どうも私の頭ではうまく整理ができないのですが、上記のような過去を持つ“ジャパニメーション”の海外進出が失敗する理由として著者があげているのは、次のようなもののようです。

国産アニメといっても、内容・手法ともに、所詮はハリウッド製アニメのバリエーションで、独自性に乏しい。一時的に珍しがられても、すぐに飽きられる。

どうでしょうか。アメリカはともかく、アジア方面では、それなりに商売になっているようですが。
商品に「オリジナリティ」ってそんなに必要なのかな。トヨタの技術だって、もともとは模倣ですよね。
お国は芸術作品を作ろうとしているわけではなく、あくまでも「売り物」としてのアニメを求めているのです。ジャパニメーション的模倣は、日本のお家芸とも言えるんじゃないのかな。

主たる消費者であるジャパニメーションファンは、海外でもいわゆる“オタク”族。量的にきわめて限られている。

欧米ではそうかもしれないけど、アジアでは子供が喜んで見てるようですよ。キティちゃんもハムちゃんも大好き。何も市場は欧米とは限りません。
アカデミー賞受賞が、単なるハリウッドオタクの評価だったとしても、宣伝とブランドイメージアップに多大な貢献をしてくれたと思えばOKじゃないでしょうか。

そもそも、アメリカでは海外作品を上映する施設が非常に少ない。一般大衆に普及させることは困難である。

問題はこれかもね。
海外作品にとってハードルの高い国は、アメリカに限りません。施設の点は、任天堂やトヨタに建ててもらえばいいのかな?という気がするけど、国によっては、いわゆる輸出障壁みたいなものもあります。政府の出番か?

ジャパニメーション事業が国策化することによって、サブカルチャーとしての自由度が失われるのがイヤ。

著者のいちばん言いたいのはココかも。何でもありのサブカル世界に、おおやけの手が入るって、確かにものすごく違和感がある。戦中みたいに、やすやすと権力に統制されるようなことになったら、そりゃいやです。でも、正面切って抵抗するのも、サブカルチャーらしくないような…困りましたね。

まあ、「文部省選定」というジャンルは、昔からありましたから、そういう棲み分けをすればいいだけかも。というより、どっちみちそういう流れになるだけじゃないのかな。検定教科書じゃあるまいし、全部を小ぎれいな「商品用」規格にすることなんて、文化の世界ではできっこないもん。


そんなことより、ロリコンマンガの元祖、吾妻センセイが、平成17年度文化庁メディア芸術祭(なんでこんな時期にあるの?)のマンガ部門で大賞受賞ですよ。
いやもう、お腹の皮がよじれるぐらい笑わせてもらいました。
よかったですね。おめでとうございます(笑)。

  受賞作「失踪日記」の感想はこちら

 


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タンクタンクロータンクタンクローは、阪本牙城著の漫画作品。主に講談社|大日本雄弁会講談社の雑誌「幼年倶楽部」1934年(昭和9)1月号から1936年12月号にかけて連載された阪本牙城の代表作である。上下前後左右に8個の丸い穴のあいたボウリングのボールのような鉄球状の胴体
このマンガが読みたい!|2007/09/13(木) 19:47

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