常世国往還記

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絵画療法

2006/11/22(水) 21:14:22

シャルビューク夫人の肖像
ジェフリー・フォード 田中一江訳
ランダムハウス講談社 2006年

ひたすら無難な作品で世過ぎをしている、二流肖像画家のピアンボは、今日も今日とて、わざとらしく美化した肖像画で、かえってモデルの女性を傷つけてしまった。
こんな画家になりたかったわけじゃない、対象の内面に分け入るような、本物の芸術家を目指していたのに…。
自己嫌悪に陥る彼の前に、盲目の男が現れ、女主人の肖像画を依頼する。高額の謝礼に釣られて訪れた彼女、自称シャルビューク夫人の屋敷で、彼は、“屏風の向こうの見えない彼女を描く”という、途方も無い注文を出される。屋敷に通い、屏風越しに交わす会話を参考に、想像で描けというのだ。
これは、“対象の内面を描く”ためにはもってこいのトレーニングになるかもしれない。思い切って依頼を受けたピアンボだったが、屏風の向こうの夫人は、“面接”のたびに、奇怪な身の上話で彼をケムに巻く。画家は、相手のペースに完全に翻弄され、人となりを想像するどころではなく、仕事はさっぱり進まない。
からかわれているのだろうか? いったい彼女の目的は何? 意地になったピアンボは、どんな手段を使ってでも彼女の正体を暴き、見事肖像画を描き上げてやろうと決意するのだったが…。

ピアンボの空想やら妄想やらに連動して、肖像画も、天使になったりエロ画像になっちゃったり。結局、彼が描いているのは、自分自身の心でしかない。…とくれば、彼女を描くために何が必要か、おのずと見えてきます。


どうも苦手なアメリカの幻想文学。発想や設定はすごく面白いのですが、テーマがわかりやすすぎる。この小説も、凝った道具立てで華やかに飾りつけてはありますが、結局行き着くところは幼少時のトラウマ、という、ありがちなオチになってしまう。またトラウマか。
歴史の浅い国の小説だからか、空間の広がりはあっても、時間的な奥行きに欠ける(三代前から先は、いきなり神様に飛んじゃう、みたいな)のも、余韻に乏しい原因のような気がします。

 
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