常世国往還記

本と映画のノート



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Author:かもめ
読書と映画の鑑賞記録。
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おじいさんの秘密

2005/08/31(水) 23:45:16



下山事件―最後の証言(book)
柴田哲孝著 祥伝社 2005年
母方の祖父の法事の席で大叔母が洩らした「兄は下山事件の当事者かもしれない」という何気ない一言。
下山国鉄総裁轢死事件は、公式には「自殺」と発表されながら、当初から反証も多く、占領下の日本の暗部を象徴する陰惨な出来事として、松本清張の「日本の黒い霧」など、さまざまな形でメディアに取り上げられてきた。
著者の祖父が、かねてから下山事件との関係を噂される、謎の組織「亜細亜産業」の役員だったことは事実。その関係から著者は、以前別のジャーナリストの取材に匿名で協力したこともあったが、その結果は著者にとって納得の行くものではなかった。大叔母の言葉に触発された著者は、自ら事件の再検証を思い立つ。
ところが、大叔母の夫をはじめ、生存する当時の関係者は、著者の調査に顔色を変える。半世紀以上も前の、風化しかかった事件に、未だに口を鎖さなければならない秘密があるのだろうか。子ども好きでやさしかった祖父には、家族に見せられない裏の顔があったのだろうか。

身内の人が書いたものは生々しいですね。関係者の緊張や息遣いまで伝わってくるようです。
事件そのものについての推理に関しては、既に論点が出尽くしている感があり、本書の主張も肝心なところでは想像の域を出ず、特に新しい発見はありません。興味深いのは、祖父の交流関係や、祖父のつながりで亜細亜産業に籍を置いていた大叔父・大叔母、あるいは少女の頃しばしば事務所に出入りしていた著者の実母の話から、亜細亜産業の実態をさぐり、事件の黒幕を浮かび上がらせようと試みているところです。
特に、亜細亜産業のリーダーだった矢板玄(現在故人)に対する突撃インタビューは圧巻です。祖父と矢板の旧交がなければ、対面がおぼつかないどころか、絶対に無事では済まなかったでしょう。

結局のところ、本書からわかるのは、この事件は単純に「GHQの陰謀」の一言で片付けられるようなものではなく、人種も思想も立場もさまざまな人々の利害得失が複雑にからみあっており、「亜細亜産業」がその交点だったらしいことと、良くも悪くも彼らが戦後の日本を牽引してきたということです。
してみれば、政界の腐敗などは、当時からすでに織り込み済みであり、それを必要悪として呑み込むことで、この国は少なくとも表面上、簒奪をまぬがれてきたのかもしれない。
そのことによって、国が安定し、一般国民のこうむった恩恵は少なくない。とはいえ、この国が「われわれの国家」であったことは、ただの一度もないのではないだろうか。

今度の衆院選とて、郵政にせよ年金にせよ、争点など見かけだけのもの。シナリオは解散前から書きあがっているのではないだろうかと、邪推のひとつもしたくなります。

亜細亜産業のルーツを満州まで遡ったことはともかく、終章は蛇足。しかし、こういった感傷も、身内ならではとも言えます。
他の資料同様、この本も、どこまでが事実なのか、実は書けなかった、書かなかったことも相当あるのではないかという気もしますが、しかし、身内の恥部ともいうべき過去を、よく思い切って公にされたと思います。


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読んだ本TB:0CM:0

竜の惑星

2005/08/30(火) 13:19:13

よそにちょっとだけ感想を書いていたのですが、こちらにも入れておきましょう。



サラマンダー(cinema)
監督 ロブ・ボウマン
クリスチャン・ベイル マシュー・マコノヒー イザベラ・スコルプコ
2002年 アメリカ/イギリス 
ロンドンの地下工事現場でトンネル掘削中、地中深く埋もれていたサラマンダーの巣が発見される。おとぎ話のなかの架空の存在と思われていたサラマンダーは、実在したのだ。
彼らは完全に死んではおらず、新鮮な空気に触れたためか、突如よみがえり、爆発的に繁殖しはじめる。巨大で、高い知能を持ち、空陸を自在に飛び回り、口から火の玉を吐く無敵の生物が、人類の捕食者として地上に君臨するのに時間はかからなかった。
兵器も科学力も一切通用しない。都市も文明も、なす術も無く短期間にことごとく破壊された。生き残った人々は小さなコロニーに分かれ、時折餌を求めて飛来するサラマンダーにおびえながら、荒れ果てた土地に地下壕を掘って、先祖がえりしたような自給自足の穴居生活に追い込まれていった。
「このままでは、人類に未来は無い」
かきあつめた武器と研ぎ澄まされた戦闘技術で、強大な敵に戦いをいどむ果敢な米兵たち。彼らに刺激され、コロニーのリーダーである青年は共に立ち上がることを決意した。


太古からよみがえったサラマンダーがロンドンで大暴れ!というゴジラ的展開を期待していたので、いきなり終末世界に入ってしまってびっくり。
セットとCGはわりとよかったし、空飛ぶサラマンダーも素敵でした。もっといっぱい見たかった。カラスほど出てくるのかと思ったのに、案外登場場面が少なかったです。ケチ。むしろ、物語の中心になっているのは追い詰められた人間たちのドラマでした。
お話は矛盾だらけで、つっこみどころ満載です。
最大のクライマックスであるはずのサラマンダーとの対決も、なんだか鯨捕りのようでした。

見た映画(DVD)TB:0CM:0

日経の朝刊小説

2005/08/29(月) 16:44:15

いやあ~こういう展開になるとは予想だにしませんでした!

例の「愛の流刑地」ですよ。

まあホントしょーもない不倫ポルノ小説、純真な少年少女のいる家庭では、「スポーツ新聞を見習って、あの小説を削除した“清く正しい家庭版”を作れ!」という声まで上がっていたくらい。

しかも主人公がジジイとオバサンで、楽しいのは作者と本人たちだけ。
「勝手にやってろ!!!」と言いたくなるような、ビジュアル的にもげんなりする内容。

だからこんな二次企画もできちゃうわけですが、死ぬ死ぬとか言ってるだけで、まさか本当に殺しちゃうとは思わなかったですよ。

どうするのよ、これから。
いやあ、こうなると管理人に見られたのはまずかったよねえ。
ゆかた、どうしましょうかねえ。おっさん、着せられるのか?
そうそう、携帯の履歴も消しとかなくちゃ…っていうか、通信会社から履歴が辿れるんでしたっけ?
告白小説がボツになったのはセーフだけど、既に何人も読んでいるしねえ。コピーは全部返してもらったんだったかな?
夫はどこまで知っているんだろう。二次企画のように、後をつけたりしてたらヤバイですよねえ。

カンタンに死んだり自首したりしないで、身勝手な鬼畜は鬼畜らしく、是非ジタバタ逃げ回ってもらいたいですね。オヤジの陶酔場面はもういりません。
あとは証拠隠しとアリバイ作りとアクションで。
スピーディかつスリリングな展開を期待しております。ラストはもちろん夫+子どもとの対決だ。

そのほか(ドラマetc.)TB:0CM:0

バカにつける薬

2005/08/29(月) 15:40:14




ブレイン・ドラッグ(book)
アラン・グリン 田村義進訳
文藝春秋社(文春文庫) 2004年

さえない中年フリーライターのエディは、10年ぶりに会った友人ヴァーノンから怪しげな錠剤を渡される。ヴァーノンは、元妻メリッサの兄であると同時に、若い頃のドラッグ仲間でもある。きっとこれも何かヤバイ薬? 
ドラッグからはとうに足を洗ったエディだが、ヴァーノンに再会したことで、メリッサへの断ちがたい想い、青春時代への郷愁、思うようにならない人生への悔恨などを呼び覚まされ、ふと錠剤を口にしてしまう。
ところが、その薬は、いい気分になる幻覚剤などではなく、エディが全く想像もしなかった効能を持っていた。
「これさえあれば、人生をやりなおせる!」
しかし、薬のことを詳しく聞きだす前に、ヴァーノンは何者かによって殺害されてしまった。


大昔、まじめな受験生が覚醒剤にはまって死んだ事件が話題になったことがありましたが、まあ、おおむねそういう話です。
ネタそのものは新奇でもなんでもないけれど、面白いのは、じゃあ、今そういう薬があったら、人は何をするでしょうか、というところ。エディは曲がりなりにも作家なんだから、創作欲を満足させるのかと思いきや、180度違う方向に行ってしまうのですね。まさにそれがドラッグの毒ともいえるのでしょう。

誰もがはまる危険をもっているドラッグ。これを必要としないのは、初めからすべてが満たされている選ばれた人間のみ。
なんだか身もフタも無い結論ですが、時間と情報に翻弄されている現代人は、薬なんか飲む前から既にトリップ状態なのかも。
死なない程度にがんばりましょう。

読んだ本TB:0CM:0

レトロな近未来

2005/08/28(日) 16:09:32

宇宙戦争(cinema)
監督 スティーブン・スピルバーグ
トム・クルーズ ダコタ・ファニング ティム・ロビンス
2005年 アメリカ 


別れた妻との間の子どもたちを一時的に預かるはめになって、憂鬱なレイ。
家庭をかえりみないダメ親だったレイに、子どもたちはさっぱりなつこうとしない。誰にとっても不愉快なギクシャクした生活が始まろうとしていたその時、磁気嵐に乗って宇宙人が襲来した。


子供心にも印象的だった表紙のアレが、三次元で動いている、というのは、やっぱり感動的。マシンもかっこよかった。「サラマンダー」と違っていっぱい出てきますしね。まあ、だからそれなりに満足感はあるんですが、お話のほうはどうしようもありません。
リメイクならリメイクに徹して、換骨奪胎するくらいの度胸が必要だったと思います。一世紀も前の小説だよ。当時から見たら、今のこの世が既にSFワールドですよ。今さら中途半端に原作にこだわってもしょうがない。

というわけで、SFではなく、スティーブン・キングないしはクーンツ的なファンタジックホラーと考えたほうがいいと思います。理不尽で強大な敵から逃げ回るという、ただそれだけ。
人間ドラマは、取って付けたって感じで、まったくこなれていないし、オチもついたようでついていません。

大体だなあ、なんでトムがふつーのオヤジなんかやってるわけ?
ムダにかっこいいんですよ。ちっともかっこいい役じゃないのに。この役、ティム・ロビンスがやったほうが、ずっとリアルだったと思う。

子役もちっともかわいくない。ダコタさんは演技力で有名な子ですが、この設定なら、イっちゃった感じの凝った演技より、ただの頼りなげで愛くるしい少女のほうが、観客の感情移入は楽だったでしょう。ティーンエイジャーの息子はホントむかつく。こんなことなら、最初から勝手にさせておけば良かった。

とにかく絵の迫力が売りなので、劇場で見ればそれなりに値打ちがあるけど、DVDで見たら腹が立つだろうな。

見た映画(DVD)TB:0CM:0

邯鄲の枕返し

2005/08/25(木) 16:00:03




迷宮の暗殺者(book)
デイヴィッド・アンブローズ 鎌田三平訳
ソニー・マガジンズ(ヴィレッジブックス) 2004年 
記憶障害患者の治療に当たる医師スーザン・フレミングは、画期的な治療法を開発した。しかし、学会発表と前後して、彼女の夫は不慮の死を遂げ、その死因に疑念を抱いた彼女と家族は、なぞめいた陰謀に巻き込まれてしまった。
一方、超人的な運動能力と膂力をもつ特殊工作員チャーリー・モンクは、日々危険な極秘任務に追われながらも、生き別れた初恋の女性キャシーを忘れかねている。ところが、ある日任務で監視中の別荘に現れたのは、十年来行方知れずだった当のキャシー。思いがけない再会に胸を躍らせるチャーリーだったが、彼女はそれきり姿を消し、彼の身辺には次々と奇妙な出来事が起きる。混乱するチャーリーの前に再び現れたキャシーは、スーザン・フレミングと名乗り、奇妙な武器を使って彼の意識を奪った。目覚めたチャーリーを待っていたのは、驚愕の事態だった…。

同じ仮想現実ものでも、イーガンのような深みはありません。しかし、アンブローズには文系的というか、一種のドメスティックなリアリティがあって、つい術中にはまってしまい、あとは洪水のようなアイデアにただただ呆然とするばかりです。

狐につままれたとはこのこと、結局これは誰の話だったのか、登場人物のうち、実在するのは誰と誰で、どこからどこまでが現実のエピソードなのか、あるいは妄想なのか、仮に妄想だとすれば誰の妄想なのか、読み返してもさっぱりわかりません。
私は誰? ここはどこ? 
「覚醒するアダム」とはまた一味違った怖さです。

読んだ本TB:0CM:0

ピアノマンその後

2005/08/23(火) 15:23:54

芝居だったんですか。
好きな話だったのにな。
種明かしなしで消えてくれればよかったのに。

残念だな。


なみま雑記TB:0CM:0

殺したいほど、愛してる

2005/08/05(金) 12:50:04




サロメ(cinema)
監督 カルロス・サウラ
アイーダ・ゴメス ペレ・アルキリュエ
2002年 スペイン


舞踊劇「サロメ」を、制作過程から追った、ドキュメンタリー風の作品。
ダンサーたち、振り付け、衣装、舞台美術、演技指導……、さあ、いったいどんなものが出来上がるのだろう、と、観客の期待がもりあがったところで、「総稽古」として、舞台の全容が明らかになります。

お話は有名な「サロメ」そのままですが、すべてがダンサーの動きで表現される無言劇です。スペイン・バレエのフラメンコふうの動きと音楽が、原作の暗い異国情緒としっくり溶け合って、血の臭いさえただようような、なまなましさ。

ヘロデ王に求められたサロメは、運命にあらがって、愛する預言者ヨハネを捨て身で誘惑し、拒絶され、八方ふさがりになって、狂ってしまう。
その物狂いの踊りが、最大のクライマックス。

日本でいえば、安珍清姫ですね。拒絶された女のすさまじい怒りと恨み。
欲をいえば、最後の「首」の場面が、もう一息だったかなあ。
舞台表現としては、こういうのがいちばん難しそうですね。
見た映画(DVD)TB:0CM:0

iTunesストア・ジャパン

2005/08/04(木) 11:50:02

「今日にも開設」ってあるんですが、ホントかな~。
日経は、前にも八月頃予定って書いてたけど、その後何の音沙汰もないので、「三月開設」の時同様、ガセかと思った。

今回は、新聞(八月四日朝刊)に、具体的な価格設定(一曲150~200?)も出ていたので、かなり本当らしいです。

しかし、この値段ってどうよ。
結局、他の国内ダウンロードサイトに合わせたかっこうになってます。
なんだかな~。著作権を盾に、自由競争阻害してません?
これだったら、ネットでナントカカードを買って、アメリカとか海外ストアからダウンロードしたほうが安いかもですよ。
なみま雑記TB:0CM:0
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