常世国往還記

本と映画のノート



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かもめ

Author:かもめ
読書と映画の鑑賞記録。
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時間がない

2004/07/31(土) 20:44:40


めぐりあう時間たち(cinema)
監督 スティーヴン・ダルドリー
ニコール・キッドマン 、ジュリアン・ムーア 、メリル・ストリープ
2003年 アメリカ

原作のお話と感想は、こちら


ああ、こういう解釈なのか。
これは完全な女性映画なのですね。リチャードは可哀想にオマケ扱い。
幻視者である詩人=ウルフ=リチャードというシンクロが、あまりうまく表現できていないように思いました。しかもこれじゃ、ウルフもリチャードも迷惑で身勝手なだけの、とことんヤな奴だし。
それから、原作も確かに同性愛者がゾロゾロ出てくる話ではありますが、同性愛そのものが重要なテーマとは思わなかったので、同性愛者の社会的不適応を問題の中心に据えたような脚本には、ちょっと違和感がありました。

いずれにしても、原作どおりの映画表現は難しいですね。あの複雑な小説に対して、持ち時間たった2時間というのも厳しい。
殊に、クラリッサとリチャードのHoursを台詞だけでわからせようとしたのは、無理もないとは思うけれど残念でした。



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血なまぐさい奇談

2004/07/29(木) 17:11:20

ガストン・ルルーの恐怖夜話(book)
ガストン・ルルー著 飯島宏訳 
東京創元社(創元推理文庫) 1983年


収録作品

  • 金の斧

  • 胸像たちの晩餐

  • ビロードの首飾りの女

  • ヴァンサン=ヴァンサンぼうやのクリスマス

  • ノトランプ

  • 恐怖の館

  • 火の文字

  • 蝋人形館



  • 「黄色い部屋」「オペラ座の怪人」で有名なガストン・ルルーが1920年代に書いた作品を集めた怪奇短編集。
    「胸像たちの晩餐」以下「ノトランプ」までは一続きで、経験豊富な船乗りたちの怪談話(表題通りの夜話)のかたちをとっています。

    「火の文字」などは純粋な怪談ですが、他はどちらかというとミステリの色合いが濃いものが多い。とはいえ、心理的に追い詰められていくヒチコック調の薄気味悪さは、並の幽霊ばなしよりはるかにおっかない雰囲気を持っています。

    中でも、例の民話が下敷きかと思えばとんでもない展開になる「金の斧」、差別語満載の「胸像たちの晩餐」は怖かった。


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    鏡の中の敵

    2004/07/29(木) 00:53:00


    フェイス/オフ(cinema)
    監督 ジョン・ウー
    ジョン・トラボルタ 、ニコラス・ケイジ
    1997年 アメリカ
    テロリストのトロイを追うFBI捜査官アーチャーは、死闘の末ようやく一味を逮捕する。しかし彼らは既に前代未聞の大量破壊兵器を搭載した時限爆弾を仕掛けた後だった。
    予告期限まであと6日。だが、犯行の全容を知るトロイ本人は、逮捕時に重傷を負って未だ昏睡状態。
    あせった当局は、速やかな情報入手のため、トロイの顔を移植したアーチャーを監獄内に送り込んで、トロイの唯一の身内であり相棒でもある実弟と接触させるという、極端なおとり捜査を敢行した。
    ところが、アーチャーの刑務所潜入後まもなく、意識を取り戻したトロイは、医師を脅迫して自らにアーチャーの顔を移植、アーチャーになりすまして、彼の仕事や家庭をかく乱しはじめた。


    と、いうわけで、途中でころっと善玉と悪玉が反転するのが見どころ。




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    カリスマ

    2004/07/27(火) 23:41:58



    スコットランドの黒い王様(book)
    ジャイルズ・フォーデン著 武田 将明訳
    新潮社 1999年
    まだかろうじて残っているみたいなのでこちらへ。

    昔はこんなマメなことをやっていたんですね。
    ポイント目当てでした(笑)。


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    カーテンを開けたら

    2004/07/26(月) 22:32:45



    バースデーボックス(book)
    ジェーン・ヨーレン他著 金原瑞人監訳 メタローグ
    2004年
    翻訳の勉強をしている友人が訳者のひとり。
    なので、ちょこっと宣伝です。
    いや、そのことを抜きにしても、実際なかなかおもしろい話のつまった短編集です。メジャーな版元さんの出版ではないので、書店で見かけることは少ないと思いますが、よろしかったらこちらからどうぞ。

    20~30代の女性向けだそうです。でも、私が読んだ感じでは、主人公や語り手が女性という以外に、男とか女とかに限定された物語ではないし、年齢も、家族持ち30代以上でないと分からないんじゃないかと思う話もあります。
    とりあえず、おおむね大人向け(ただし、子どもの話もある)。

    可愛らしい装丁は、男性にはちょっと手に取りにくい雰囲気かもしれませんね。


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    本好きPeopleさん

    2004/07/26(月) 16:05:01

    に、登録していただきました。
    で、これまでバラバラに入れていた関係の皆様のリンクを、本好きPeopleのバナー下へ一括して掲示することにしました。
    最初からこうすれば良かったのですが、やり方がよくわからなくて、試行錯誤の結果、今頃やっと形が整いました。

    メモスペースにmariaさんの作ってくださった<自動認識>を貼るだけでよかったんですね。
    全部手作業にしなくちゃならないかと悩んでました。思ったよりずっと簡単なことでした。
    めでたしめでたし。
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    レオさま七変化

    2004/07/25(日) 23:20:54


    キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(cinema)
    監督 スティーブン・スピルバーグ
    トム・ハンクス 、レオナルド・ディカプリオ 、クリストファー・ウォーケン
    2002年 アメリカ

    十代の若さで偽造小切手を自作し金融機関を荒らしまくった実在の詐欺師、フランク・アバグネイルJr.の自伝を元にした映画。
    彼の手口は、年齢・身分を偽って、パイロット、医師など社会のアッパークラスの職業人に化け、周囲の信用を得ると同時に捜査の目をくらますというもの。
    FBIの小切手詐欺専門捜査官ハンラティが彼を追うが、いつもあと一歩というところで取り逃がしてばかり。

    希代の天才少年詐欺師と腕利き捜査官の追いかけっこ、結末はどうなる?




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    人はいつも謎

    2004/07/25(日) 00:02:58

    イノセント(book)
    イアン・マキューアン著(1990年)宮脇孝雄訳 早川書房(ハヤカワ文庫)1992年



    米ソ占領下のドイツで、米側が諜報活動のための地下トンネルを掘った実話がもとになっています。なにも知らずに派遣されたイギリス人技師のレナード青年が、なにやら非合法な仕事にかかわるはめになり、確たる事実がつかめない状態でいろんな災難に遭遇するお話。
    ちゃんと冒頭にカフカの 「城」 の抜粋を載せてくれてます。お蔭で元ネタ探しをしなくて済みますね(笑)。
    だけど、マキューアンのこういう妙に行き届いたところが、いささか苦手なんですよね……。


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    知らなければよかった

    2004/07/23(金) 23:15:33



    囁く谺(book)
    ミネット ウォルターズ著(1997) 成川 裕子訳 東京創元社(創元推理文庫)2002年
    大衆紙の記者マイケルは、豪邸のガレージで餓死したホームレスのビリー・ブレイクに興味を持ち、屋敷の持ち主であるパウエル夫人にインタビューを申し込んだ。
    浮浪者に勝手に敷地に入り込まれ、しかもそこで死なれるなんて、住人にとっては迷惑で不愉快な災難。興味本位の取材など断るのが当然と思われたが、意外にも夫人は快諾する。彼女は死んだ男に非常に関心を持っており、事件のことを是非伝えたいと言うのだ。
    彼女が死んだ男と死の理由について、これほど執着するのは何故なのか。もしや彼女の行方不明の夫に関係があるのだろうか?



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    追悼 アントニオ・ガデス

    2004/07/22(木) 22:09:20

    カルメン.jpg
    カルメンCARMEN(cinema)
    監督 カルロス・サウラ
    ラウラ・デル・ソル 、アントニオ・ガデス 、パコ・デ・ルシア 、クリスティーナ・オヨス
    1983年 スペイン
    アントニオ・ガデスが亡くなりました。67歳。
    ピークを過ぎたとはいえ、まだまだ活躍できる年齢でした。
    ほんとうに残念です……。合掌。
    タイトルは20年も昔の作品ですが、普遍的な名作 「カルメン」 を元にしたストーリーと、フラメンコという伝統文化の世界、ともに時代性が薄く、今見てもあまり違和感はないのではないかと思います。



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    小人の馬屋

    2004/07/20(火) 21:47:17


    ペルシュロン.jpg


    死を呼ぶペルシュロン(book)
    ジョン・F・バーディン著(1946年) 今本渉訳 
    晶文社(晶文社ミステリ) 2004年 
    ある日、精神科医マシューズ先生の診察室に、髪に花を飾った青年ジェイコブが現れます。彼は妖精の手先となって、人々にコインを配ったり、音楽ホールで口笛を吹いたり、いろいろと不思議な仕事をして暮らしているというのです。
    「これは精神病の妄想にちがいない」
    しかし、青年には他に病気の兆候は無く、話にも一応筋が通っている。何かのぺてんだろうか? 首をひねるマシューズ先生が、ジェイコブと共に「妖精と約束した」場所に赴くと、なんと本当に小人の妖精が現れた……。

    まるでおとぎ話のような冒頭です。楽しい!
    でも、待てよ、ペルシュロンて何? それに50ページ近く読んでも誰も死なないし。


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    男は女で堕落する

    2004/07/19(月) 16:43:00

    ミスティックDVD.jpg
    ミスティック・リバー(cinema)
    監督 クリント・イーストウッド
    脚本 ブライアン・ヘルゲランド
    ショーン・ペン 、ティム・ロビンス 、ケビン・ベーコン
    2003年 アメリカ
    承前
    というわけで、見ました。
    あれま。ショーン・ペンがデイヴ役とばかり思ってた。ジミーのほうだったんですね。
    私の頭の中では、本を読んでいるときから勝手にデイヴ=ショーン・ペンで進行していたので、なんだかすごく違和感があって、慣れるのに時間がかかり、疲れて途中で寝てしまった。
    起きたらクライマックスでした。おっとっと。
    (あとは少しネタバレです)



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    エロチカセブン

    2004/07/19(月) 15:46:42

    サザンじゃないよ。


    何かと思えばイカツノです。
    イカ釣りに使う道具で、イカが抱きつくアレね。
    個人的に、今号(No.623)「つり情報」のハイライトは、断然この“エロチカセブン”特集。

    普通のイカツノに、いろんなストッキング被せたらこれがバカ売れ。
    ネーミングで売れてるだけかと思いきや、本当に効果抜群らしい。生産が追いつかないほどの人気商品で、現在入手はかなり困難のようです。
    イカが目の色変えて飛びつくらしいですよ。


    こんなんです。↓





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    もう一人の僕

    2004/07/18(日) 23:51:49


    寄生獣.jpg


    寄生獣―完全版(comics)
    岩明 均 作(1990年~) 
    講談社(アフタヌーンKCDX) 2003年
    高校一年生のシンイチ君は、ごく普通の一家の一人っ子。おっとりと優しい専業主婦のお母さん、マスコミ関係で働くお父さんの愛情を一身に受けて育ち、ちょっと晩生で臆病なところはあるけれど、明るく素直な普通の高校生だ。最近気になる女の子が現れた。あっちもけっこう気があるみたいだけど、なんだか恥ずかしくてもう一歩踏み込めないでいる。

    こんなありふれた日常生活に、ある夜突然闖入してきたミミズみたいな生き物。
    その奇妙な虫はシンイチ君の右腕にもぐりこみ、肘から先をそっくりのっとってしまった!



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    誰も救われない

    2004/07/15(木) 22:00:05


    ミスティック.jpg


    ミスティック・リバー(book)
    デニス・ルヘイン著 加賀山卓郎訳 
    早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)2001年
    キングの「スタンド・バイ・ミー」と比較されることが多いのですが、両者にほとんど共通点はありません。
    同じ幼な友達の物語でも、キングがノスタルジックなユートピアを描いたのに対して、ルヘインはあくまでも現実に即した辛口です。


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    運の無い人生

    2004/07/14(水) 16:37:42


    シャッターアイランド


    シャッター・アイランド(book)
    デニス・ルヘイン著 加賀山卓朗訳 
    早川書房(ハヤカワ・ノヴェルズ) 2003年


    この作家のテーマは「不運」です。
    ミスティック・リバー」は、徹底して運の悪い男の話ですが、今回もまた、不運のかたまりのような経歴の男が登場します。

    船に弱いのに漁師の家に生まれてしまったテディ。ちょうど将来を決定する時期に第二次世界大戦が勃発し、暗号解読の才能を認められて情報部に配属されるも、大切な情報を読み間違えて、一部隊が全滅。終戦時はダッハウに派遣され、この世の地獄を目撃、さらに収容所で働くドイツ兵の虐殺に加わるはめになり、精神的にズタズタになって退役。軍隊経験を生かして連邦保安官となるが、戦争ノイローゼで酒に溺れ、結婚生活の危機のさなか、アパートの火事で妻が焼死する。
    もはや生ける屍のようなテディの次の派遣先は、孤島の医療刑務所。凶暴性のある精神病患者が脱走し、行方不明になったのだ。脱出不可能で、隠れ場所も無い絶海の孤島なのに、患者の行方は杳としてつかめず、病院関係者はなぜか非協力的で、捜査は思うように進まない。おまけに島は大嵐に襲われ、本土とのつながりを絶たれて、テディと相棒のチャックは島に閉じ込められてしまう。



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    切り取られた風景

    2004/07/13(火) 19:12:07

    B00008702X.09.MZZZZZZZ.jpg
    ストーカー(cinema)
    監督 マーク・ロマネク
    ロビン・ウィリアムズ コニー・ニールセン
    ミシェル・ヴァルタン
    2002年 アメリカ
    スーパーのDPEコーナーで働くサイは、長年の顧客であるヨーキン一家の写真を密かに収集している。
    若くやり手の夫、モデルのようにファッショナブルで美しい妻、愛くるしい息子、そして一等地に建つ贅沢な住まい。しがないスーパー店員で、孤独な独り者のサイにとって、スナップ写真の中に展開する彼らの生活は、理想の幸福だったのだ。レジをごまかして余分に焼き増した写真を自室の壁一面に貼り付け、彼らとともに暮らす夢を見るのが、サイのたった一つの楽しみになっていた。
    ところが、ある日とうとう店長が売り上げのごまかしに気付き、サイはその場で首を言い渡される。生活の糧ばかりか、ヨーキン家との唯一の接点をも奪われ、追い詰められるサイ。折も折、彼は偶然ヨーキン氏の浮気の証拠を掴み、幸福な空想の危機に直面する。
    突然の混乱、怒り。小さなアパートに封じ込められた狂気が、殻を押し破って爆発しようとしていた。


    サイの内面を投影したような、白っぽく無機質な画面が印象的です。
    ロビン・ウィリアムズの名演も手伝って、それなりに悪くはないのですが、なんとなくもう一つ掘り下げが足りなくて、消化不良の残る作品でした。
    (お後はネタバレあり)



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    勝利の方程式

    2004/07/12(月) 19:32:47

    ウイニング・アグリー.jpg

    読めばテニスが強くなる―ウイニング・アグリー
    ブラッド・ギルバート/スティーブ・ジェイミソン共著 
    宮城淳訳 日本文化出版 1997年
    もはや旧聞に属しますが、アンディ・ロディック君ウインブルドン準優勝記念ということで、彼の有名なコーチであるブラッド・ギルバート氏の本です。
    ほんとは優勝記念で、しばらくテニス本を続けるつもりだったのに、今年も決勝で負けちゃって残念です……。気を入れて応援していただけにガックリきて、イマイチやる気が出なかったもので、今頃になってしまいました。
    それにしても、シャラポワではみんな大騒ぎなのに、なんで超ハイクラスの展開だった男子戦のほうは話題にならないんだろうか。差別だ

    著者ブラッド・ギルバートは、テニスのトッププロとしてより、コーチになってからのほうが注目を浴びているおもしろい人です。一時沈んでいたアンドレ・アガシを再生して名を上げました。
    ロディックとは、去年のウインブルドン前に、ロディックのほうから頼み込んでコーチについてもらって以来の関係ですが、凄い素質を持ちながら頭に血が昇りやすいのが弱点の美少年に頭脳プレーを教え、押しも押されぬ世界トップレベルのプレーヤーに仕立て上げたコーチ力は、確かに大変なものです。


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    きれいはきたない・きたないはきれい

    2004/07/10(土) 18:26:36


    愛しのローズマリー(cinema)
    監督 ボビー・ファレリー ピーター・ファレリー
    ジャック・ブラック グウィネス・パルトロウ
    2001年 アメリカ
    幼い頃死んだ父の「最高の女とつきあえ」という遺言が深層心理に染み込んだハルは、飛び切りの美女に言い寄っては振られてばかり。分相応のいい娘は大勢いるのに、見向きもしない。ハルにとって、女は見てくれがすべて。中身なんかどうだっていいのだ。
    ある日偶然知り合った有名な心理カウンセラーが、ハルの偏見を治療するため、催眠術をかける。そのとたん、ハルには今までと逆に、女性の中身しか見えなくなってしまった。



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    どこかで聞いた話

    2004/07/10(土) 02:27:02


    サッチャー時代のイギリス―その政治、経済、教育(book)
    森嶋通夫著 岩波書店(岩波新書) 1988年


    元祖痛い、じゃなかった痛みを伴う改革の断行者、イギリス首相マーガレット・サッチャーの功罪、というより主に「罪」のほうを検証したもの。

    イギリスの政治にも歴史にも、高校世界史以上の知識を持たない私には、この著者の主張を批判する材料がありません。
    サッチャーの首相就任時には、女性の地位向上の象徴と喜びましたし、一連の改革も、額面どおり、行過ぎた福祉政策によって疲弊した国庫を建て直すための大英断と、肯定的に受け止めました。

    しかし、少し考えれば、彼女の政策の強行によって、大量の失業者が生まれ、社会的弱者にもろにしわ寄せがいくことは、火を見るより明らかです。彼らが、先進国の市民とは思えないほどの困窮と絶望に追い込まれていった様子は、「リトル・ダンサー」をはじめ、近年発表された多くの映画作品に見ることができます。

    この著作に見る、近い過去にイギリスがとった行き方は、現在わが国の政権が向かおうとしている方向に重なる部分がかなりあります。





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    隣人の奇談

    2004/07/02(金) 21:13:13

    倉橋由美子の怪奇掌篇(book)
    倉橋由美子著(1985)  新潮社(新潮文庫) 1988年


    内外の怪談・奇談に材を取ったパロディを含む、奇妙な世界の物語集。
    薄気味悪さの奥に、独特の、どこか気の抜けた滑稽味がのぞきます。




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    わたしという謎

    2004/07/01(木) 23:23:46



    昏い部屋(book)
    ミネット・ウォルターズ著 成川裕子訳 
    東京創元社 1999年
    今度の嘘は、記憶喪失がらみです。
    主人公ジンクスは、果たして自分に嘘をついているのでそしょうか、それとも他人に嘘をついているのでしょうか。

    このヒロイン像は複雑です。
    一見、自立心があって賢くて思いやりがあり、そしてもちろん美人で、非の打ち所の無い女性に見えますが、ふとした拍子にあまりかんばしくない性格がちらついたり、ひどく不安定になってみたり。
    彼女を取り巻く人々との関係や、周囲で起こる不可解な事件は、彼女のどの面に照らして見るかによって、それぞれに全く異なった様相を呈するのです。

    魔女か、聖女か。被害者なのか、加害者なのか。


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